手捺染(裏通し)

※写真の手ぬぐいは、染め工場さんからサンプルとして取り寄せた物で、ゆる波の製品ではありません。


今までゆる波では、注染の手ぬぐいだけを扱ってきました。
ところが今度、新たに手捺染の手ぬぐいを試してみることにしました。

というのも、手捺染の裏通しという技術を知ったからです。

今まで、手捺染の手ぬぐいと言えば、裏側は染まらず白いもの。
と言う認識がありました。

恐らく多くの手ぬぐい好きの方が、私と同じ認識だったと思います。

しかし、鎌倉に出来た「染めの安坊」さんにお邪魔した際に、「手捺染の裏通し」を知りました。

調べたところでは、染料を多めに使う事により、約九割がた裏も染まるそうです。
けれど見た目では、九割どころか、ほぼ裏表の染め上がりの差が分かりません。

また、捺染に多い顔料プリントの物とは違い、注染と同じ本染め(染料)なので手触りも柔らかく、あのゴワツキがありません。

ホントに注染の物と同じ仕上がりです。

更には、捺染の良さである細かい線(柄)が出せること、また蒸しの工程が加わる事で、染料が生地により定着するので、色落ちが極めて少なく堅牢に仕上がること。

手捺染と注染のいいとこどり、と言った感想の「裏通し」なのです。

今回、白梅の手ぬぐいの在庫が切れた事もあり、また梅の時季でもあるので、白梅の染めを以来しました。
※染めを依頼したのは安坊さんではありません。

また、色とデザインを一新。
花を一回り小さくして、花数、列を増しました。

色は染め上がって来てのお楽しみと言う事で。

注染が合う柄、捺染が合う柄、これからは上手く使い分けてやって行こうと思います。